「粘膜の乾き」が発病のサイン!?原因不明の膠原病「シェーグレン症候群」

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「粘膜の乾き」が発病のサイン!?原因不明の膠原病「シェーグレン症候群」

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数年前に、女優の菊池桃子さんが患っている難病として有名になった病、それが、本記事で紹介するシェーグレン症候群です。

本疾病の病名「シェーグレン」は、1933年に本疾病を論文で発表したスウェーデンの眼科医「ヘンリック・シェーグレン医師」にちなんで名付けられました。


シェーグレン症候群とはどのような病気なのか

シェーグレン症候群とは、“「涙や唾液などの分泌が阻害される」「全身の病変を生じる」という2つの特徴をもった、自己免疫疾患”です。

自己免疫疾患とは、“本来、異物を認識し排除する働きをする「免疫系」が、自身の正常な細胞や組織に対しても攻撃・排除してしまうようになる事で症状を呈する病気の総称”です。つまり、“自分自身の免疫によって自分自身の体を攻撃するようになってしまう病気の総称”です。

自己免疫疾患は「膠原病」の一種です。膠原病とは、“全身の複数の臓器に炎症を生じ、臓器機能の障害を引き起こす病気の総称”を指します。

要するに、シェーグレン症候群とは、“「膠原病」の一種である「自己免疫疾患」の一種”という事です。

(※補足)

「目や口だけでなく、全身に症状が出るのだから、シェーグレン症候群に罹ったらどの診療科へ行けばいいのだろう……」という疑問をお持ちの方々へ。

シェーグレン症候群の症状の顕われ方は非常に個人差がありますので、まずは、“症状の顕れた臓器に関する診療科を受診する”のが良いでしょう。

「ドライアイ」がひどければ眼科へ、「ドライマウス」がひどければ歯科や耳鼻咽喉科へ、関節の痛み・腫れがひどい場合は内科やリウマチ科へ、という具合にです。

もちろん、「膠原病内科」「リウマチ・膠原病内科」といった診療科がある病院も多数ございますので、全身に症状がある場合はそちらを受診されるのがベストでしょう。


「シェーグレン症候群」の原因

詳しいメカニズムは完全にはまだ分かっていません。

ただ、

・遺伝的要因

・免疫系の異常

・環境要素(ウイルス感染)

・女性ホルモン

などが原因である可能性が高いようです。

これらの内、どれか1つのみが発症の原因となっているというわけではなく、これらの内、複数あるいは全てが、何らかの条件によって複合して発症すると考えられています。

シェーグレン症候群の患者のほとんどが女性であり、しかも「閉経時期の更年期」の女性が多い事から、“女性ホルモンの濃度”と本疾病の発症とが関係している可能性がある、と考えられています。


「シェーグレン症候群」の診断方法・検査方法

様々な臓器に症状の顕れる本疾病には、いくつかの検査を組み合わせて診断を下す必要があります。

診断の手段として、以下のような検査が挙げられます。

<口の検査>

・唾液量の検査 (ガムテスト・サクソンテスト)

・唾液を分泌する「唾液腺」の状態を確認する検査 (唾液腺造影・唾液腺シンチグラフィー)

<目の検査>

・涙量の検査 (シルマーテスト)

・試薬を点眼して目の表面(角結膜)の状態を確認 (ローズベンガル試験・蛍光色素試験)

<血液検査>

血中に“シェーグレン症候群に特有の抗体 (「抗Ro/SS-A抗体」や「抗La/SS-B抗体」)”が含まれるかどうかの確認(含まれていれば、シェーグレン症候群である可能性が高いです)

<生検病理組織検査>

唾液腺や涙腺の組織を少量採取し、顕微鏡で観察します。


「シェーグレン症候群」の主な症状

先述しましたように、シェーグレン症候群の二大症状は“涙や唾液などの分泌の阻害”“全身の病変”です。

<ドライアイ・ドライマウス>

涙や唾液などの分泌が阻害されるという事は、必然的に

「ドライアイ(目の乾燥)」

「ドライマウス(口内の乾燥)」

が症状として顕れます。

<関節痛>

複数の関節に痛みが生じる事が多いです。腫れる事もあります。

<各部位の乾燥>

鼻の中が渇く・頭髪が抜けやすい・乾燥肌

などの症状が顕れます。

上記の他にも、「倦怠感」「精神症状」「夜尿症」「胃炎」「性交時の不快感(膣内の乾燥による)」……などなど、患者によって様々な症状があり、その数は枚挙にいとまがありません。

非常に重篤な難病なのです。


主な治療方法

先述しましたように、シェーグレン症候群の原因は現在のところ不明ですから、根本的な治療法は現在まだありません。

そのため、対症療法として

「乾燥症状の軽減」

「全身の痛みの軽減」

が主な治療となります。

<ドライアイに対する治療>

・涙の分泌を促進 (ステロイド薬)

・涙の補充 (人工涙液・点眼薬)

・涙の蒸発の防止 (ドライアイ眼鏡(モイスチャーエイド))

・涙の排出の低下 (涙点プラグ・手術)

といった治療がとられます。

<ドライマウスに対する治療>

・唾液の分泌を促進 (シュガーレスガム・レモン・梅干しの摂取)

・唾液の補充 (サリベート・2%メチルセルロース)

・虫歯の予防や口内の真菌感染予防 (イソジンガーグル・ハチアズレ・オラドール・ニトロフラゾン・抗真菌剤・歯磨き・フロッシング・口腔保湿剤)

・口腔内環境の改善 (特定飲食物を控える・禁酒・禁煙)

といった治療がとられます。

全身の疾患ですから、もちろんこの他にも様々な治療法が存在します。


まとめ

「粘膜の乾き」が発病のサイン!?原因不明の膠原病「シェーグレン症候群」
シェーグレン症候群とはどのような病気なのか
「シェーグレン症候群」の原因
「シェーグレン症候群」の診断方法・検査方法
「シェーグレン症候群」の主な症状
主な治療方法

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