脳脊髄液減少症の治療と症状

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症状自体はそれほど最近に発見されたものでないにも関わらずテレビなどで耳にするようになった 脳脊髄液減少症 (低髄液症候群、脳脊髄液漏出症)とブラッドパッチ。

その実態と現在行われている 治療 について詳しく紹介していきます。

またむち打ち症(頸部痛)と起立性頭痛や併発する症状についても触れていきたいと思います。


脳脊髄液減少症とは何か?

交通事故などのむち打ち症を経験した人が突発的に症状をきたすと言われている脳脊髄液減少症ですが、原因の究明は未だ研究されています。

症状も多岐に渡るために他の類似する症状をもつ疾患との混同も問題になっています。

症状()内は私の子供の症状です
  • 頸部痛(患者さんの多くが首の痛みを訴えています)

  • 起立性頭痛(立っていられない頭痛がある)
    主な症状が立ち上がったとき(立位)、座った時(座位)などにだんだんと頭痛がひどくなってくるが慢性期の脳脊髄液減少症の患者さんの中には頭痛を訴えない方もいます

  • 顔面痛

  • 斜角筋の痛み(胸郭出口症候群)

  • 視野欠損、視野狭窄(道路で車が横から来るのが見えないことがある)

  • 難聴、耳鳴り(授業で先生の声が聞き取りにくい)

  • 吐き気(食欲が無い)

  • 倦怠感(全身がダルイ、重い)

  • 光過敏症(テレビや蛍光灯の明かりでもまぶしい)

  • めまい、視力の低下

  • 慢性疲労、全身または部分的な痛み(すぐに疲れる)

  • 便秘、水様便

  • うつ症状(自殺願望がある、やる気が出ない)

  • 味覚障害

  • 集中力、記憶力低下(漢字や英単語など覚えるものが覚えられなくなる)

  • 歩行障害

  • 手や足のしびれ

など全身症状です。

原因として考えられているもの

この病気が初めに認められたのは腰椎穿刺(背中から穿刺針により脊髄を採取すること)によって髄液が外に流れ出てしまうこと(漏出)によって症状が引き起こされるとされてきました。

腰椎穿刺は医療の技術が上がり今ではそれが原因となって脳脊髄液減少症の症状が出ることは少なくなっているようです。

しかし腰椎穿刺の経験がなく原因が判明しない症例が見られるようになり、スポーツや交通事故、DVなどの強い外傷による脊髄へのダメージから髄液が流れ出てしまうことでも起こりうると発表されています。

根本的な原因は判明していませんが、何かしらの原因によって髄液減少、髄液吸収過多が起こることによって症状が引き起こされるとも考えられ、出産や脱水、スポーツ障がいなどの原因も研究の範囲になっているようです。


脳髄液減少症の治療

原因究明がなされていないために、何かしらの原因によって髄液が漏れ出してしまった場合の治療法を紹介します。

輸液、安静

まずはあふれ出てしまった髄液を補うために輸液をします。

その上で4週間ほどの安静を取ります。安静は水分補給をしながら仰臥位(仰向け)の状態を23時間保ちます。

ブラッド・パッチ法

輸液、安静をしても症状改善が見られない場合や生食パッチ(生理食塩水硬膜外注入)にて症状が一時改善した場合には、現在では最もポピュラーな治療法としてブラッド・パッチ法(EBP)が用いられます。

自家血硬膜外注入とも呼ばれるもので、患者自身の静脈血を10から40ミリリットル採取し、それを硬膜外に注入します。

血液に含まれるフィブリンには凝固作用があります。

硬膜外に注入された血液が広がっていき、その血が固まることによって髄液の漏れ出していた部分を癒着させ漏れた穴をふさぐ治療法です。

自家血硬膜外注入後には病院によって違い早くて3日ほど、病状によっては2週間ほど入院をしての安静が必要になります。

治療費は医療機関によって違いますが入院費を含めて8万円から15万円ほどになりますが保険適応になった場合はさらに安くなるでしょう。

小児の治療

小児の治療ではブラッドパッチ法は避けられる傾向にあり、水分補給と安静での保存的治療によって改善を図ることが望ましいとされています。これはブラッドパッチ療法が小児の身体には負担が大きいことや治療できる医師が少ない事に起因します。

ブラッドパッチ治療の痛み

人によって痛みの感じ方は違いますが何人かの患者さんの意見をお伝えします。

ぜんぜん痛くなく普通の注射をしているのと変わらなかった」30代男性

出産より痛かった」30代女性

足が凄く痛くなり涙が出てきた」小学生女性

腰が砕けそうに痛かった」中学生女性

我慢は出来たけどもうしたくない」高校生女性

子供さんは治療で一度痛みを感じてしまうと次の治療を拒否してしまうこともあります。

将来の事も話し合い治療を進めていきましょう。

完治の定義

治療開始から3ヶ月ほどが経過し、髄液漏出がみられない場合に完治とする場合もあれば、髄液漏出が治まっていても諸症状お改善が見られない場合には完治としない意見もあり定義づけがされていないのが現状です。

また脳髄液減少症の特徴として、髄液漏出が止まっても元の髄液量になるまでに時間がかかることや、症状が改善された後に強い衝撃を再び受けることによって再発(同じ病状)が起こりやすいこともあります。

どの状態を完治といい、再発とするかは治療をする医師の判断に一任されているようです。


むち打ち症との関係性

事故や外傷によるむち打ちは安静によって治りますが、慢性のむち打ち症は完治が難しいとされています。

このむち打ち症も自覚症状が主なものが起立性頭痛であり、その他の症状も脳脊髄液減少症と類似しています。

そのことからむち打ち症との混同がされることが多々あり、完治が難しい慢性むち打ち症が治ったという症例が出され、後に脳脊髄液減少症であり、その症状が完治したということが判明しています。

原因究明が未だ完全ではないのですが、慢性のむち打ち症と起立性頭痛の患者のおよそ10パーセントほどはこの脳脊髄液減少症の可能性があるとされています。


二次的病態や併発する病状

脳脊髄液減少症と併発する症状や病態もいくつか紹介していきます。

  • 胸郭出口症候群

頸髄から出た神経が圧迫され上肢や肩、肩甲部分の痛み、しびれ 、脱力などの症状がでてくる。

  • 線維筋痛症

全身の筋肉、関節がいつもひどく痛む病気で皮膚への圧力や気温の変化でも激しい痛みを感じるようになる。

  • 慢性疲労症候群

長い間にわたり非常に強い疲労感や倦怠感(だるさ)がある病気です。

  • 軽度外傷性脳損傷

頭部を打撲後にMRIやCTスキャンには脳挫傷などの異常や損傷がみらないが長い間、頭痛やめまい、記憶力、視力、聴力、集中力の低下といった症状がおこる病気です。

  • 逆流性食道炎

自律神経障害がおこることにより食道に胃酸が逆流し食道がただれる病気です。

吐き気やむねやけ、食欲の低下といった症状がおこります。脳脊髄液減少症の患者さんの中には自律神経の異状によって多くの方が併発していると考えられているそうです。


今回のまとめ

脳脊髄液減少症と治療と症状
脳脊髄液減少症とは何か?
脳髄液減少症の治療
むち打ち症との関係性
二次的病態や併発する病状

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