股関節が痛い!危険な股関節の病気は?

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子どもが「股関節が痛い」と訴えてきたら親としては不安になりますね。

歩くというのは生活中かでも大切な動作の一つですから、その痛みが結果的に一過性であれ心配は尽きないでしょう。

今回は子どもに起こりやすい股関節の痛みがある病気について説明していきます。


股関節痛を症状とする病気と原因

子どもの股関節の痛みを症状とする主な病気は以下の3種類があります。

  • 単純性股関節炎

  • ペルテス病

  • 大腿骨頭すべり症

です。

では、それぞれについて簡潔に説明をしていきましょう。

<単純性股関節炎>

4から6歳頃になりやすく、子どもの股関節の痛みのある病気の多くがこの単純性股関節炎になります。最も見られる股関節の疾患ではありますが原因ははっきりとは分かっていません。

過去のデータからその3割程度の患者さんに関して、股関節の痛みを訴える前に風邪のようなウイルス感染症にかかっていたようです。

症状としては股関節が急に痛みだし、その後1週間から10日ほど症状が続きます。股関節の痛みの為に子どもの歩き方がぎこちなくなるのも大きな特徴です。

<ペルテス病>

股関節の軟骨部分に変形が生じてしまう病気です。股関節の大腿骨頭と呼ばれる部位の成長中間期(4から7歳頃)に好発します。

大腿骨頭の成長には大きく4期に分かれておりペルテス病の原因となる大腿骨頭の栄養不足になりやすいのが中間期と言われる4歳から7歳頃になります。

この時期は、軟骨部への血管の流れ(栄養の運搬経路と考えてください)が変動していく中で最も血管の流れが少なくなる時期になります。

他の時期には2本から3本の流れがあるのに対しこの時期には1本のみになってしまいます。

この時に何かしらの原因で血流が悪くなったり、血管が塞がれてしまうと唯一の栄養の補給経路が絶たれてしまう為に十分な成長ができなくなってしまうのです。

ペルテス病は放置してしまうと歩行に困難が生じる変形性股関節症に繋がりやすいので、早期の発見と治療が必要になります。

症状は歩く姿がぎこちなくなったり、子どもを仰向けに寝かせて膝を曲げるようにして足を上げるとペルテス病にかかっている方の股関節は開いてしまいます。

股関節の可動域に左右で明らかに差があるようなら注意が必要です。

<大腿骨頭すべり症>

最も重篤化しやすいのがこの大腿骨頭すべり症で、思春期に多く見られる疾患です。

成長期の子どもは成長の為の伸びしろを(成長軟骨板)もっています。大腿骨頭すべり症では、この成長軟骨板の所で大腿骨の上部の股関節と本来組み合う部分が、後方へとズレてしまうことで起こります。

早期発見・早期治療が求められる疾患ですが、初診時の約半分の子どもが自覚症状として膝やスネの痛みを訴える為にレントゲン等で膝などは調べても痛みの無い股関節にまで検査が及ばずに見逃されてしまいがちです。

20年ほど前には日本ではあまり見られない症例であり、食文化の欧米化によって小児肥満が増加したことも大腿骨頭すべり症の患者が増えた背景としてあるのではないかと考えられています。

主な症状は、足を引きずる。初期には膝やスネ、股関節の痛みがあります。


治療法

3つの疾患のどれであれ兆候が見られた場合には整形外科で診てもらうようにしましょう。

以下がそれぞれの症例に対して行われる主な治療法となります。

<単純性股関節炎>

単純性股関節炎の場合には炎症を抑えることで症状が改善されることが多いので、炎症止めを飲んで1週間から10日ほど安静にすることで完治します。

炎症止めを飲んでいるにも関わらず熱が引かない場合や、股関節の痛みが続いたり悪化する場合には他の股関節疾患の可能性が考えられますので、早急に医師に相談するようにしましょう。

<ペルテス病>

経過観察

発症が5歳未満である場合には経過観察を行います。必要に応じて理学療法によるリハビリ訓練を行ったり、装具治療を行います。

装具治療

5歳以上8歳未満では装具治療が主体とされており、従来の装具療法では肢体不自由児施設に短期(年単位ではありますが)入所する形をとっていました。

現在はSPOC装具という運動制限を従来よりも少なくした装具が開発され1から2ヶ月の入院で済むようになりました。

しかし、SPOC装具は取り外しが簡単にできる為に、装着時間が少なくなってしまうと効果が表れにくい点や、体系の変化によってその都度調節、場合によっては装具の造り直しが必要になることもあります。

手術療法

手術の目的は壊死してしまった骨頭を臼蓋(きゅうがい)に正常に包み込むことにあります。

臼蓋は股関節と大腿骨頭を繋ぐ凸凹にあたる部分であり、大腿骨頭の壊死や変形によって凸凹に収まらなくなっている状態を、手術によって臼蓋を削る、大腿骨頭を削るなどして臼蓋に収まる様にする、臼蓋と大腿骨頭どちらにも施術をする。の3つの手術法から選択されます。

<大腿骨頭すべり症>

手術治療によって大腿骨頭にスクリューと呼ばれる金具を装着することで骨頭を固定することでズレを抑制します。

手術は1時間から2時間ほどで完了し、術後2から3ヶ月は股関節への負担を減らすために松葉杖を使用します。

ズレてしまった部位には新たに骨が生じ、早期治療ができた場合には正常に近い状態にまで回復することがあります。


早期発見に向けて

どの症例に関しても早期発見・早期治療が予後を良好にします。普段からお子さんの歩く姿にも注意を向けて、何か違和感を感じたら医師に相談するようにしましょう。

また、股関節疾患の好発する5歳頃から思春期にかけては特に注意深く様子を見る必要があると言えるでしょう。


今回のまとめ

股関節が痛い!危険な股関節の病気は?
股関節痛を症状とする病気と原因
治療法
早期発見に向けて

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