長い間検診は続く ~川崎病の予後~

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川崎病 急性期(高熱・発赤期)を過ぎた後、冠動脈瘤が後遺症として残ってしまった場合について、

炎症が治まった後も要注意! 川崎病の「後遺症」”

の記事にて詳細を述べました。

本記事では、冠動脈瘤が運よく発病しなかった場合(無事に急性期から回復期を経て、退院された場合)の、予後 について申し上げていきたいと思います。


退院後の日常生活について

退院後の生活は、入浴・運動・食事など、基本的には特に制限はありません。

ただし、「ワルファリン(ワーファリン)」という血液を固まりにくくする薬を服用している場合は、納豆やクロレラなどの「ビタミンKを多く含む食品」の摂取を制限される事があります。(ビタミンKを多量に摂取すると、ワルファリンの働きが悪くなってしまうからです。)

何よりも大切な事は、

「血管にとって負担の少ない生活」を心がける事

です。(川崎病は血管の炎症の病気であるわけですから、血管に負担のかかる事はもちろん良くありません。)

たとえ運良く後遺症が残らなくても、川崎病によって「血管内壁を傷めたりしているのではないか」「動脈硬化や血管の老化現象が早く行われるのではないか」といった説もあり、生活習慣病の予防が必要です。

具体的には
  • 偏食をしない
  • 禁煙する(患者はほとんど乳幼児ですが、成人後も心がける事が大切です)
  • 肥満防止
  • 適度に運動をする
  • 塩分控えめの食事

などが挙げられます。


退院後の通院の必要性

炎症が治まった後も要注意! 川崎病の「後遺症」

の記事でも述べましたように、川崎病の最も恐ろしいところは、「冠動脈瘤を生じる事による、心筋梗塞などによる突然死の危険性」ですから、経過観察によって冠動脈瘤の有無を定期的にチェックし、もし冠動脈瘤が生じた場合に早期に治療を行う事が大変重要なわけです。(たとえ退院後であったとしても、冠動脈瘤が生じる可能性が0になるわけではありません。)

通院期間は、症状の軽重によっても異なりますが、一般的には、

1ヶ月後→3ヶ月後→半年後……と期間を空けていきながら、だいたい高校生になるぐらいまで、通院による経過観察が続く

事になります。

定期検査では、心エコーや心電図といった検査を行います。心エコーも心電図も10分程度で終わる簡単なもので、特に苦痛もありません。

その他の検査としては

  • 運動負荷心電図検査
  • ホルター心電図検査
  • ラジオアイソトープ検査
  • 心臓カテーテル検査(定期検査にて、冠動脈瘤が発見された場合に行われます)

などがありますが、主要検査は「心エコー」「心電図」の2つです。


予後の予防接種についての注意

その他、退院後に注意しなければならないのは、

生ワクチン(麻疹・風疹、おたふく風邪・水痘)の予防接種は6か月経過してから受けるようにする事

です。

なぜかと申しますと、

川崎病の治療で「γ(ガンマ)グロブリン」を大量に投与されているので、退院後半年間は予防接種を受けても免疫がつかず、効力がないから

です。

(ワクチンを受けてもγグロブリンの中の抗体で中和されて、予防接種の効果がなくなります。)

(また、γグロブリンの投与によって、少しばかり病気にはかかりにくくはなりますが、「風邪などの病気に全くかからない」というわけではありません。)

ただし、「生ワクチンのBCG・ポリオ」および「不活化ワクチン(三種混合・インフルエンザなど)」の予防接種はγグロブリンの影響を受けないため、退院後3か月程度経過すれば大丈夫であると考えられています。


重い後遺症が残った場合……

大きな冠動脈瘤が残ってしまった場合などの「重い後遺症がある」場合は、障害者手帳の交付が受けられます。


子どもの出生数は減っているにも関わらず、川崎病患者は増え続けている!

近年、川崎病の患者数は増え続けており、「静かな大流行」と呼称されている程です。原因は未だ不明で、数多くの仮説が存在しており、急速な原因解明が期待されるところです。

現在ある仮説について、詳細は

まだまだ謎に包まれたまま!? 川崎病の原因

の記事をご覧ください。


今回のまとめ

長い間検診は続く ~川崎病の予後~
退院後の日常生活について
退院後の通院の必要性
予後の予防接種についての注意
重い後遺症が残った場合……
子どもの出生数は減っているにも関わらず、川崎病患者は増え続けている!

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