「ADHD」の薬物療法にはどんなものがある?

  • このエントリーをはてなブックマークに追加
  • Evernoteに保存Evernoteに保存
  • 0

SNSフォローボタン

adhd-yakubuturyouhou

「不注意」、「多動性」、「衝動性」を特徴にする「ADHD」という発達障がい。病名は少しずつ世間で認知されるようになってきていますが、実際に「ADHD」で悩む方の大きな困難の一つは周囲の理解を得難いという部分でしょう。

そんな「ADHD」の治療としての 薬物療法 とはどのようなものなのかをご紹介します。


「ADHD」の治療のプロセスは?

ご存知の通り「ADHD」は風邪の様なウイルス疾患ではありません。風邪の治療と言うのは諸症状が治まり、病原体であったウイルスが体内で死滅することで完治となります。ですが風邪の完治の条件が「ADHD」などの発達障がいが当てはまるかと言うと当てはまりませんね。ですから「ADHD」の治療というのは風邪などの疾患とは目指す部分が異なります。

<治療のプロセス>

1,診察

治療はまず診断から始まります。「ADHD」の特徴というのは幼少期に現れやすいものが多いので、幼少期のことや学校生活でのこと、今現在の職場でのことなど細かく医師に伝えることから始まります。

2,環境の調整(心理社会的治療)

「ADHD」では患者さん自身とそのの周りの環境が良くも悪くも大切です。そこで始めは心理社会的治療という形で、困難と感じている生活部分であったり、コミュニケーションの場面について専門家が介入しながらより生活しやすくするための治療をします。この時、家族や学校・職場の親しい人に対して接し方などの助言もあり治療効果を高める取り組みを周りの人間とともにしていきます。

3,薬物療法

ここへきて社会的な環境をある程度整えた状態で薬の処方が必要かどうかを医師が判断します。その際に処方が必要となれば薬物療法が開始されます。

4,治療の継続

心理社会的な環境の整備やコミュニケーションの訓練を続けながら生活の変化・改善に目を向ける時期です。薬物療法が始まっている場合には薬の効果や量など医師と相談しながら変更などもしていきます。ここでは生活改善の中で自分自身に自信を取り戻していくことも大事な作業であり治療の根幹となる部分です。

5,治療の再検討

社会的な困難が減り、自身も生活のしにくさを感じることが減って自身を持って生活ができていると感じる頃。薬物療法をしている場合には医師との相談の元で減薬や断薬へと徐々に進んでいきます。薬物療法をしていない場合には今後の定期受診の間隔が伸びるまたは、患者が必要と感じた時に訪れるなど新たな一歩へと踏み出します。


「ADHD」における治療の完了とは?

「ADHD」はウイルス疾患のように明確な完治の状態というものがありません。脳の神経伝達物質の問題などから3つの特徴を反映した行動によって社会的に困難なことがあるのがこの発達障がいです。

そこで「ADHD」の治療において治療の完了(「ADHD」の完治ではありません)は上記に記したプロセスを経ていく中で「患者さんが自信を取り戻して、より生活しやすい環境を手にすること」という風になります。


「ADHD」の薬物療法で用いられる処方箋

現在の薬物治療では「ADHD適応症の薬」として日本で認定されている2種類の処方箋から医師との相談の上でどちらかを服用することになると思います。それが中枢神経刺激薬の「メチルフェニデート」か非中枢神経刺激薬の「アトモキセチン」になります。

<中枢神経刺激薬と非中枢神経刺激薬>

「メチルフェニデート」はその名前の通りに中枢神経、つまりは脳を刺激し作用することで「ADHD」の患者が不足しがちな「ノルアドレナリン」、「ドーパミン」の分泌を促します。

「アトモキセチン」は不足しがちな「ノルアドレナリン」と「ドーパミン」が体内に回収され過ぎてしまうことを阻害することで、結果的に体内の「ノルアドレナリン」、「ドーパミン」の量を必要な濃度に保つ働きをします。

<2種類の薬の目的は一致している>

これら2種類の薬は中枢神経に働きかけるか働きかけずにいるかの真反対のアプローチをしていますが、「ADHD」の患者が不足している「ノルアドレナリン」、「ドーパミン」の量を増やすことで、減らさないことで必要な濃度まで高めるということで目的が一致しています。

この「ノルアドレナリン」、「ドーパミン」が「ADHD」の特徴的な行動を起こす原因でもあるからです。

薬物療法では不足していた「ノルアドレナリン」、「ドーパミン」などの神経伝達物質を必要な濃度にまで高めることで「不注意」、「多動性」、「衝動性」を抑えることで生活がしやすく、自信をもって仕事や勉強に励むことができるようにしていくのです。


非認証の薬の危険性

薬物治療は本来ならば医師との慎重な相談の元に医師により処方された薬を用いて行うものです。今ではネットなどで海外の薬やサプリメントのような形で「ADHD」に効果があるなどとうたうものもあり、それらを簡単に手に入れることができてしまったりします。

しかし認可されていないということは治療の実績がなかったり、依存性などが強かったりと身体に害を及ぼす可能性があります。

風邪の薬を市販薬で済ましてしまうというのとはわけが違います。

ご自身を、家族を同僚を大切に思うのであれば医師の処方を必ず仰ぐようにしてください。


今回のまとめ

「ADHD」の薬物療法にはどんなものがある?
そもそも「ADHD」の治療のプロセスは?
「ADHD」における治療の完了とは?
「ADHD」の薬物療法で用いられる処方箋
非認証の薬の危険性

SNSフォローボタン

スポンサーリンク
スポンサーリンク
スポンサーリンク
  • このエントリーをはてなブックマークに追加
  • Evernoteに保存Evernoteに保存