「ADHD」に効果のある薬とは?現在処方される薬は?

  • このエントリーをはてなブックマークに追加
  • Evernoteに保存Evernoteに保存
  • 0

SNSフォローボタン

adhd-kusuri

注意欠陥多動性障がい「ADHD」に悩む方の中で治療の際に処方箋が出る場合もあります。

現在処方箋として比較的安全で効果の期待できると認められた2つの 薬 に焦点を当てて、その薬の成分が人間の身体のどの部分に影響を与えるのかを紹介します。

処方箋はその薬の効果やリスクをしっかりと理解したうえで治療や援助の役に立てていきましょう。


ADHD適応症の薬は現在2種類のみ

「ADHD」に効く薬を調べると数種類の薬が簡単に見つかります。しかし、その中で「ADHD適応症の薬」と日本で認定されているのはたったの2つだけなのです。

それが「メチルフェニデート」と「アトモキセチン」になります。

「適応症」という言葉は聞いたことがない人も多いかと思います。これは、ある薬の成分や、ある療法の効果がその病気に対して効果があると期待されるものであることを認められた証です。

つまりADHDの治療において効果が期待できると認定された薬は2種類しかないということになります。

その2種類に関しても近年日本で認定されたものであり効果や副作用については追跡調査も現在進行形で行われているようです。
ではその他の処方箋が効かないかというとそういうわけでもなく対症療法(風邪の場合、ウイルスを攻撃する抗生物質と異なり、熱を下げる、鼻水を止めるなど症状を改善する為の処方箋)として効果のある薬が処方されることもあるので医師、薬剤師の説明をきちんと聞くようにしましょう。

中枢神経刺激薬と非中枢神経刺激薬

「ADHD」の患者さんは脳の中枢神経の働きが弱いことで「不注意」、「多動」、「衝動的行動」などの症状が現れることが分かっています。

それと共に脳内のシナプスにおいて神経伝達物質の放出と受け取りという働きと共に、余った神経伝達物質を回収するトランスポーターという機能があるのですが、この機能が強く働きすぎると本来受け取られるはずであった神経伝達物質が途中で回収されてしまい結果的に神経伝達物質が不足してしまうことが「ADHD」の患者さんの脳内で起きていることが分かっています。

これから紹介する2つの薬の改善目的はその中枢神経でやりとりがされている神経伝達物質である「ドーパミン」や「ノルアドレナリン」の体内濃度を増加させるということで一致します。しかし、その方法が異なることから難しい言葉で「中枢神経刺激薬」、「非中枢神経刺激薬」と分類されています。


メチルフェニデートは中枢神経刺激薬

そもそも中枢神経とは脳や脊髄をさします。つまり中枢神経刺激薬は脳や脊髄を刺激して作用する薬ということになります。

中枢神経をかりたててノルアドレナリンなどを増加させるのが仕事

メチルフェニデートは中枢神経を刺激することによって働きかけ、脳内で生み出される「ドーパミン」や「ノルアドレナリン」の量を多くする働きがあります。

これによってトランスポーターの過剰な働きの中でも、多量に神経伝達物質を生産することで必要分の神経伝達物質をやりとりすることができるようになります。

メチルフェニデートの効能と注意点

メチルフェニデートは現在錠剤(リタリン錠)としては「ナルコレプシー症候群」という病的過眠症、睡眠発作という珍しい病気の薬としてのみ治療で使われています。

「ADHD」の場合には体内で溶けにくく徐々に効果が出てくる除法剤(コンサータ錠)を用います。

このメチルフェニデートはまだ詳しくその成分が脳内(もしくは脊髄)のどの神経に作用して症状の改善が見られるのかは分かっていないそうです。

しかし、中枢神経に作用して「ドーパミン」や「ノルアドレナリン」などの神経伝達物質が増加することによってそれらの体内濃度が増加し症状の緩和がなされていると考えられます。

この薬は神経に作用することからも依存性や、成長の阻害などの危険があると取り上げられますが、処方の際には医師にも慎重な判断が求められ、家族や本人にしっかりとした説明をして納得した上で処方するようになっています。

また「ADHD」の場合には経過観察として休薬期間を設けるなどするので医師の指示は必ず守るようにしましょう。


アトモキセチンは非中枢神経刺激薬

こちらはその名前の通り中枢神経を刺激することによって作用する薬ではありません。

簡単な説明になってしまいましたが脳内のシナプスのトランスポーターの役割は少し分かって頂けたでしょうか?

シナプスは脳内の様々な領域の神経伝達物質の橋渡しをする役割があり、生産された「ドーパミン」などを次のシナプスへと送り(シナプスとシナプスの間にはごく微小な隙間がある)受け取りまた送るということを繰り返します。

その中で受け取られずに隙間の部分に余ってしまった神経伝達物質を回収する役割がトランスポーターです。

「ADHD」患者にはこのトランスポーターの過剰な働きによって神経伝達物質が不足することが起こります。

トランスポーターをふさいで効率よくノルアドレナリンが受け渡しできるようにするのが仕事

「ADHD」患者の場合には元々生産される「ドーパミン」や「ノルアドレナリン」が少ないことが分かっています。

そこにトランスポーターの回収屋さんが頑張りすぎてしまうことで、次のシナプスへと十分な量の神経伝達物質が渡らないのです。

そこでアトモキセチンは数多くあるトランスポーターの中でも「ノルアドレナリントランスポーター」を選択して塞いでしまうことで、回収されて渡らなかった元々の「ノルアドレナリン」などを効率よく十分な量受け渡すことができるようにします。


メチルフェニデートとアトモキセチンを選択することで治療の幅が増えた

中枢神経刺激薬であるメチルフェニデートは即効性がありますが、依存や発育の遅れのリスクなどがあり、また重い神経症や甲状腺機能亢進症患者などには処方できないというデメリットがありました。

アトモキセチンは効果が現れるまでに2週間は必要とされ即効性はありませんが比較的安全に、また他の病気を持っている人でも使えるので治療の幅が広がりました。

どちらが処方されるにしろ、しっかりと医師と相談し、薬の効果と危険性も十分に理解した上で治療にあたるようにしましょう。


今回のまとめ

「ADHD」に効果のある薬とは?現在処方される薬は?
ADHD適応症の薬は現在2種類のみ
メチルフェニデートは中枢神経刺激薬
アトモキセチンは非中枢神経刺激薬

SNSフォローボタン

スポンサーリンク
スポンサーリンク
スポンサーリンク
  • このエントリーをはてなブックマークに追加
  • Evernoteに保存Evernoteに保存